去年の冬、私はインフルエンザの猛威に倒れました。それは、ある日の午後、急に背筋がゾクゾクとし始めたことから始まりました。会社からの帰り道、体中の関節が痛み出し、家にたどり着く頃には、立っているのもやっとの状態。熱を測ると、39度を超えていました。「これは、ただの風邪ではない」。そう直感した私は、翌朝、ふらふらの体を引きずって、かかりつけの内科クリニックへ向かいました。クリニックでは、まず受付で症状を伝えると、他の患者さんとは別の待合スペースへ案内されました。感染対策が徹底されていることに、少し安心したのを覚えています。診察室で、昨夜からの急な高熱と、激しい関節痛、そして全身の倦怠感を伝えると、医師は「時期的に見ても、インフルエンザの可能性が非常に高いですね。検査をしましょう」と言いました。そして、長い綿棒のようなものを、鼻の奥深くまで入れられ、グリグリと粘液を採取されました。少し涙目になりましたが、痛みは一瞬でした。待合室で15分ほど待つと、再び診察室へ。医師は、検査キットを見せながら、「やはり、A型のインフルエンザですね」と告げました。診断が確定し、処方されたのは、タミフルというカプセル状の抗インフルエンザ薬と、高熱や体の痛みを和らげるためのカロナールという解熱鎮痛薬でした。医師からは、「抗インフルエンザ薬は、ウイルスの増殖を抑える薬なので、症状が出始めてから早く飲むほど効果があります。今日から5日間、必ず最後まで飲み切ってください」と、丁寧な説明を受けました。また、「水分をしっかり摂って、とにかくゆっくり休むことが一番の治療ですよ」とも言われました。薬局で薬をもらい、家に帰ってすぐにタミフルとカロナールを服用しました。その日は一日中、高熱と体の痛みにうなされましたが、翌日の朝には、あれほど辛かった体の痛みが、少し和らいでいるのを感じました。熱も、38度台まで下がっていました。薬の効果を実感した瞬間でした。その後も、薬をきちんと飲み続け、ひたすら眠ることで、体調は順調に回復。完全に平熱に戻るまでには4〜5日かかりましたが、専門医の的確な診断と治療のおかげで、重症化することなく乗り切ることができました。
インフルエンザと診断、私が内科で受けた治療