スズメバチを瞬時に仕留めるほどの強力な殺虫剤。その効果を目の当たりにすると、「これほど強力な薬剤が、人体に全く無害なのだろうか」と不安に感じるのは当然のことです。スズメバチ用殺虫剤を安全に使うためには、その成分が人体に与える可能性のある影響と、それを避けるための正しい使い方を理解しておく必要があります。多くのスズメバチ用殺虫剤の主成分である「ピレスロイド」は、哺乳類に対する毒性は低いとされています。これは、哺乳類の体内にはピレスロイドを速やかに分解する酵素があるためです。しかし、毒性が低いからといって、全く影響がないわけではありません。一度に大量の薬剤を吸い込んでしまったり、皮膚に直接付着したりした場合には、健康に影響を及ぼす可能性があります。吸い込んだ場合の主な症状としては、くしゃみ、鼻水、咳、喉の痛み、吐き気などが挙げられます。アレルギー体質の人の場合は、より強い症状が出ることがあります。また、薬剤が皮膚に付着すると、かぶれや赤み、かゆみといった刺激症状を引き起こすことがあります。目に入った場合は、激しい痛みや充血の原因となります。これらのリスクを避けるために、殺虫剤を使用する際は、必ず適切な保護具を着用してください。マスクを着用して薬剤の吸入を防ぎ、長袖・長ズボンで皮膚への付着を防ぎます。ゴーグルやメガネで目を保護し、手袋を着用することも重要です。また、使用する際は必ず風上から噴射し、薬剤が自分の方へ流れてこないように注意します。室内で使用した場合は、速やかに部屋から退出して十分な換気を行いましょう。もし、薬剤が皮膚についた場合はすぐに石鹸で洗い流し、目に入った場合は大量の水で洗い流してください。そして、使用後に体調に異変を感じた場合は、速やかに医師の診察を受け、使用した殺虫剤の製品名と成分を伝えるようにしましょう。殺虫剤は、あくまでも「毒」です。そのことを忘れず、慎重かつ適切に扱うことが、安全を守るための大原則です。
スズメバチ殺虫剤が人体に与える影響と安全な使い方