私は自分の健康には絶対的な自信を持っていました。体力には自信があり、多少の熱や咳であれば「寝れば治る」と信じて疑わなかったのです。しかし、昨年の冬に経験した出来事は、私のそんな過信を根底から覆しました。始まりは、喉の軽いイガイガと微熱でした。いつも通りの風邪だろうと軽く考え、市販の風邪薬を飲んで仕事を続けていたのですが、四日を過ぎたあたりから咳が激しくなり、夜も眠れないほどの息苦しさを感じるようになりました。それでも私は「病院は待ち時間が長いし、行くほどではない」と自分に言い聞かせ、無理を重ねてしまいました。ついに一週間が経った朝、私はベッドから起き上がることさえできなくなり、家族に付き添われて近くの総合病院へ運び込まれました。レントゲンを撮った結果、診断は風邪をこじらせたことによる中等度の肺炎でした。医師からは「もっと早く病院に来ていれば、これほど悪化させることはなかった」と厳しく諭され、即座に入院することになりました。白い天井を見上げながら点滴を受ける日々の中で、私は自分の体が出していたSOSをいかに無視し続けてきたかを痛感し、深い後悔に苛まれました。病院という場所は、病気が重くなってから行く場所ではなく、重くなるのを防ぐために行く場所なのだと、身をもって理解したのです。入院生活は二週間に及び、仕事や家族にも多大な迷惑をかけてしまいました。退院後、ようやく元の生活に戻れるようになるまでにはさらに数ヶ月の時間を要し、筋肉量や持久力が著しく低下していることに驚きました。この体験を通して学んだのは、自分の感覚だけで「大丈夫」と判断することの危うさです。風邪という言葉に甘えて医学的なチェックを怠ることは、自分の人生という資産を無防備にリスクに晒す行為に他なりません。現在の私は、少しでも喉に違和感があれば、迷わずかかりつけのクリニックを受診するようにしています。早期の受診は、結果として治療費を抑え、休む期間を最短にし、何より心に大きな安心をもたらしてくれます。健康は失って初めてその価値に気づくものですが、それでは遅すぎます。私のこの苦い経験が、今まさに熱いおでこを押さえながら病院へ行くべきか迷っている誰かにとって、一歩を踏み出す勇気になればと願っています。